ここでは最強インジケーターとよばれるボリンジャーバンドの基本と使い方をやさしく解説しています。
ボリンジャーバンドは、さまざまな用途で使える万能インジケーターです。
あらゆる相場に対応できボラティリティ―も判断できる、まさに最強のインジケーターです。
[toc]
最強ボリンジャーバンドの秘密は偏差値?
最強インジケーターともいわれるボリンジャーバンドの秘密は、偏差値を表していることです。
[aside type=”normal”]「偏差値」という言葉は一度は耳にしたことがあるでしょう。[/aside]
学校などの学力の高さを表すときに「偏差値○○」と示されます。
偏差値50が学生全体の平均で、学力が高くなるほど偏差値が高くなっていきます。
偏差値は、全体の平均からどれほど離れているかを数値化したものです。
- 平均よりも高くなれば、偏差値50以上の値となります。
- 逆に平均よりも低いと偏差値50以下となります。
じつは、この偏差値の計算とボリンジャーバンドは同じ計算式で表すことができます。
下記の図は標準偏差を客観的に表した図です。
[aside type=”normal”]平均が50に設定されて、平均からどれだけ離れているかを数値化したものが「偏差値=σ(シグマ)」です。(下記図1参照)[/aside]
図1:偏差値とボリンジャーバンド の対応関係
- 偏差値40~60= -1σ ~ +1σ (確率68.2%)
- 偏差値30~70= -2σ ~ +2σ (確率95.4%)
ボリンジャーバンドは、平均からどれだけ離れているか標準偏差を用いて表したインジケーターです。(上記図2参照)
最強ボリンジャーバンドの中心線(ミドルバンド)とは?
ボリンジャーバンドの価格の平均線を「中心線(ミドルバンド)」といいます。
このミドルバンドは、20日単純移動平均線が基本数値として使われることが一般的です。
[aside type=”warning”]使用するチャートアプリにより基本数値は異なります[/aside]
ボリンジャーバンドのσ(シグマ)はボラティリティ―を表す
σ線は単純に中心線から乖離した線ではなく、ボラティリティを考慮に入れて表示されます。
ボラティリティとは相場の変動がどれほど激しいかを表します。
たとえば、
- 経済指標発表
- 要人発言
- 世界的な事件
が起きた時は相場の変動幅が大きくなります。
変動幅が大きい状態を「ボラティリティが大きい」といいます。
[aside type=”normal”]相場が大きく動くときはバンドの幅も大きくなり、ほとんど動かないときはバンド幅も小さくなります。[/aside]
ボリンジャーバンドは「ボラティリティ(変動幅)」を考慮に入れているので、どんな時でも客観的に相場を分析することができます。
最強ボリンジャーバンドは2σ以内で9割が収まる?
図1にもあるように、
- 68.2%の相場は-1σ~+1σの間を動きます。
- 95.4%の相場は-2σ~+2σの間を動きます。
9割以上の相場は-2σ~2σの間を動くということが分かります。
(これは偏差値でいうと70以上に値し、大学の偏差値なら東京大学、京都大学などを想像されるでしょう。)
[aside type=”normal”]相場が+2σ(-2σ)より外に推移することは、極めて少ないということがわかります。[/aside]
つぎは、実際の取引でボリンジャーバンドをどのように使用するのか説明していきます。
最強ボリンジャーバンドの使い方とは?
ここから最強ボリンジャーバンドの使い方の説明をします。
≫MT4でよく使われるインジケーターに関する記事はこちら
ボリンジャーバンドの逆張りとしての使い方
日本人トレーダーのボリンジャーバンドの使い方で多いのは「逆張り」による取引方法です。
[aside type=”normal”]逆張りは、相場の流れと反対の方向に売買する手法です。
≫逆張りに関する記事はこちら[/aside]
先述した通り、統計上では相場の9割は-2σ~+2σの間を推移します。
9割以内に収まる性質を利用して、逆張りトレードをすることができます。
[aside type=”normal”]ボリンジャーバンドの±2σに近づいてきたらそろそろ反発するかもと考えることができます。[/aside]
逆張りは、トレンドがないレンジ取引の際に有効なトレード手法です
- +2σにタッチ・・売り(買われすぎ)
- -2σにタッチ・・買い(売られすぎ)
さらに3σ・-3σの間なら99%収束するといわれています。
逆張りの精度を上げるなら、3σ・-3σもおすすめです。
ボリンジャーバンドの順張りの取引方法
ボリンジャーバンドの本来の使い方は順張りです。
[aside type=”normal”]これは開発であるジョン・ボリンジャー氏も明言しています。
≫順張りに関する記事はこちら[/aside]
統計上では相場の9割は-2σ~+2σの間を推移します
トレンドが発生している場合は順張りの取引方法が有効です。
- 上昇トレンド
中心線と+2σの間を推移しながら上昇 - 下降トレンド
中心線と-2σの間を推移しながら下落
最強ボリンジャーバンドのすごさを体感せよ!
ボリンジャーバンドを簡単にまとめると、学生の頃よく聞いた「偏差値」をチャート上に線にした図です。
[aside type=”normal”]ボリンジャーバンドは、世界中のトレーダーが売買の参考にしているインジケーターです。[/aside]
実際のボリンジャーバンドをぜひご覧になって、本当に±2σ以内に価格が収まっているのか確認してみましょう。
確率に過度な期待をせず、相場に合わせて使用することが大切です。
ジョン・ボリンジャー氏のボリンジャーバンドについての書籍(邦訳)も刊行しているのでぜひ読んでみてください。
あわせて読みたい
ボリンジャーバンドのおすすめ本
ボリンジャーバンドは、ジョン・A・ボリンジャー氏が1980年代に考案した比較的新しいインジケーターです。
[aside type=”normal”]このボリンジャーバンドは、世界中のトレーダーたちに愛用されています。[/aside]
テクニカル指標を使いこなすためには、テクニカル指標そのものをしっかり理解する必要があります。
≫その他FXおすすめ本はこちら
[redshiny]amazon[/redshiny]