国内FX業者に多く採用されているのはDD方式です。
- DD方式とは?
- DD方式のデメリットは?
- DD方式とNDD方式の見分け方は?
といった謎が多いFX業者のDD方式について説明します。
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DD方式、NDD方式とは?仕組みを理解しよう
DD方式やNDD方式とは、取引方式の名称です。
DD方式
投資家とFX業者が直接取り引きを行う相対取引になるのがDD方式です。
DD=ディーリングデスク
FX取り引きを行う外国為替とは、本来ならインターバンク市場で取り引きされています。
しかし、DD方式ではインターバンクを介さずに直接投資家とFX会社が取り引きを行います。
FX業者によってチャートの値動きにバラつきがあるのはDD方式であるためだといわれています。
また、DD方式では呑み行為ができます。
DD方式
NDD方式
投資家とインターバンク市場が取り引きし、FX会社は仲介されずに手数料をもらうシステムをNDD方式といいます。
NDD=ノンディーリングデスク
NDD方式
DD方式の呑み行為とは?
DD方式で一番よくある呑み行為はストップ狩りです。
ストップ狩りとは?
DD方式では、ある一定の悪条件になるとスプレッドが拡大するような仕組みになっています。
ストップ狩りとは、一定の条件になるとスプレッドが拡大し、多くのロスカットが生まれる現象です。
ただし、ストップ狩りにははっきりとした条件があるのできちんとした対策方法もあります。
スプレッド拡大の条件を知っててあえてポジションを保有するのは、ストップ狩りに加担するようなものです。
逆にいえば、スプレッドが拡大するときは、FX業者が倒産しかねないほど大きなリスクがある状態ということになります。
しかし悪質なFX会社では、ロット数を上げた途端に急騰・暴落となってストップ狩りされることも一部あったようです。
DD方式の呑み行為は合法?
国内FX業者は、金融庁に正式認可されています。
DD方式が容認されている以上は、もし呑み行為があったとしても合法です。
ストップ狩り以外にも、実際の値動きよりも大きく数字を操作し、自分たちの利益にすることもできます。
とはいえ、さすがにあからさまに呑み行為を行うようなことはまずありません。
国内FX業者の深い闇とは?
国内のFX業者はほとんどがDD方式であるといわれています。
FX業者には緩く、投資家に厳しい国内FX環境
現在の日本国内のFX環境は、
- FX業者に対して規制が緩く
- 投資家に対しては規制が厳しい
といった現状があることを多くの人はお気づきでしょう。
たとえば、
- レバレッジ最高25倍
(海外は400倍以上) - 海外FXは原則禁止
- DD方式が合法
(8割以上の国内FX会社が採用)
など投資家にとって不利な点が多く、海外FX業者を利用する国内トレーダーが増加しているのも事実です。
これらの点をふまえると、国内FX業者の闇は深いといえるかもしれません。
また、国内FX業者のレバレッジが低いこととDD方式にも深い関係があります。
DD方式はFX業者の負担やリスクが大きい?
そもそもなぜ国内FX業者に25倍というレバレッジ規制がかかっているか考えたことはあるでしょうか。
レバレッジ規制がかかる以前は、FX業者の倒産が続いていました。
じつは、DD方式のFX業者は顧客から注文を受けた時点で高いリスクにさらされます。
DD方式で顧客がポジションを持っている状態なら、
- 投資家の利益はFX業者の損失
- 投資家の損失はFX業者の利益
となる可能性が高くなってしまいます。
投資家の利益
⇓
FX業者の損失
投資家の損失
⇓
FX業者の利益
顧客が決済してインターバンクとの取り引きが終わるまで、差額分はFX会社が負担しなければなりません。
FX業者からしてみたら顧客は負けてくれた方が都合が良いかもしれません。
レバレッジ規制がかかった理由とは?
400倍などの高いレバレッジで顧客が取り引きすると、不足分の資金はFX業者が肩がわりすることになります。
それでもし顧客がボロ儲けでもしたらFX業者は巨額の損失となりかねません。
つまり、FX業者にとって高いレバレッジはFX業者にとって倒産のリスクでしかありません。
2011年に25倍というレバレッジ規制がかかったのはこういった事情があります。
2011年以前はレバレッジが高かったため、資金繰りできずに倒産したFX業者もいくつかあります。
現在では国内FX業者のレバレッジは最高でも25倍です。
今では低いレバレッジになったこともあり、FX業者が倒産するニュースはありません。
呑み行為で狙われやすい人
呑み行為で最も標的にされやすいのは、高ロット・高レバレッジで取り引きをする人のようです。
高いレバレッジは証拠金以外の不足分をFX業者が担保します。
つまり、玉を建てている間は見た目上は資本金が減っています。
リスクが大きい以上は、損失を出したくないのは当たり前です。
もし呑み行為をするなら高いレバレッジで取り引きをする人が狙われやすいでしょう。
特にフルレバレッジで取り引きする人は要注意です。
現在はDD方式でも信頼性は高い?
DD方式について批判はしてきましたが、現在ではひと昔前よりもかなり信頼性は上がっています。
当然FX業者も利益を稼ぐために新規顧客を獲得しなければならず、評判を落とすわけにいきません。
そのためDD方式のシステムはかなり改善されてきています。
くわえて、レバレッジ規制が25倍まで縮小されたことも要因のひとつです。
むしろNDD方式よりも快適に取り引きできるようになってきています。
重要なのは信頼性の高いFX業者を選ぶべきであるということです。
NDD方式だからといって安心できない?
NDD方式はインターバンク市場の値動きがそのまま反映されます。
かといって、スプレッドは常に変動しますのでNDD方式が優れているということでもありません。
NDD方式でFX業者が儲かる手段はスプレッドと手数料です。
NDD方式がDD方式のFX業者以上にスプレッドが変動するのも厄介です。
DD方式とNDD方式のメリットデメリット
DD方式とNDD方式にはそれぞれメリットデメリットがあります。
DD | NDD | |
---|---|---|
メリット | スプレッド安い | ノミがない |
デメリット | 呑み行為ある? | スプレッド高い |
DD方式とNDD方式、どちらも良し悪しがあります。
DD方式の見分け方
DD方式についてはFX業者が正式に公表していない場合も多いです。
そこでDD方式の簡単な見分け方を紹介します。
- 原則固定スプレッドや手数料無料を売りにしている
- バイナリーオプションサービスがある
DD方式のFX業者の多くはこのような特徴があります。
原則固定スプレッドや手数料無料を売りにしている
原則固定スプレッドや手数料無料を売りにしている場合はDD方式の可能性が高いです。
- 原則固定スプレッド
と表記があればDD方式の可能性は高くなります。
逆に、
- 変動制スプレッド
と表記されていればNDD方式の可能性が高くなります。
バイナリ―オプションがあればDD方式濃厚?
バイナリーオプションは、DD方式でなければ提供不可能なサービスです。
FX取り引きと併用してバイナリーオプション取引を提供しているFX業者は多いです。
逆にNDD方式のFX業者は、FXとバイナリ―オプションを併用して提供していることはありません。
信頼できるFX業者とは?
信頼できるFX業者は、簡単にいえば人気のあるFX業者です。
これはDD方式であろうがNDD方式であろうが同じことです。
たとえば共通認識として、
- 会社規模が大きい(上場企業、資本力)
- 口座数が多い
- 口コミ評判が良い
- 知名度が高い
といったことが挙げられます。
このような基準でFX業者を選ぶと呑み行為にさらされるリスクは少なくなるはずです。
DD方式のおすすめなFX業者
会社規模や知名度などから、おすすめのDD方式FX業者を選別しました。
- FXトレードフィナンシャル
- DMM FX
- GMOクリック証券
国内のNDD方式FX業者は?
国内のNDD方式FX業者について紹介します。
現在国内FX業者でNDD方式だとはっきりわかっているのは以下のFX業者です。
- ヒロセ通商
- オアンダジャパン
DD方式もNDD方式も信頼できる業者を選ぼう
DD方式もNDD方式もメリットデメリットはあります。
結論をいうと、方式がどうであれ信頼できるFX業者を選べば問題はないということです。
DD方式であってもストップ狩り対策さえしっかり行えばさほど気にする必要はないでしょう。
先ほど紹介したFX業者であれば信頼性は高いので問題はありません。